がんは2人に1人以上は罹る病気です。がんと診断されると5年以内に約3人に1人が亡くなります。しかし、早期で見つかったがんであれば多くの方が完治され、亡くなることも少ないです。例えば(非小細胞)肺癌がステージ1で見つかった場合、5年生存率は84%と非常に高いです。ステージ2で54%、ステージ3で30%と生存率は下がり、ステージ4だと5年生存率は8%とかなり低くなります。同じ肺癌であってもいつ見つかったかで助かる確率が10倍変わるということです。
ですから、がん検診が目指すところは、出来るだけ早期でがんを見つけることにあります。
40歳の方が10年間にがんと診断される確率は1.6%ですが、50歳ですと5.2%に上がります。60歳では15.7%、70歳では31.3%の方が10年間にがんと診断されます。年齢ががんの最大のリスクと言えます。
ですから、がん検診は50歳以上の方には出来るだけ受けて頂くことが推奨されます。
仮に画像によるがん検診を受けていなかった65歳の方が「全身の痛み」や「急激な体重減少」などで受診され、精査の結果、10cmほどの大きな肺癌と全身の骨に転移した末期がんだったとしましょう。残念ながらステージ4の中でも進行した方になりますので5年生存率は8%を下回り、状態によっては余命数カ月ほどとなります。しかし、この方が5年前に60歳の時にPETがん検診を受けていれば、おそらく1~3cmほどの肺癌が見つかったはずです。まだ転移を起こしていなければステージ1で5年生存率は84%です。適切な治療を受ければ完治され65歳以上でも元気に生活されることが容易に想像できます。
症状があってから検査を受けるのではなく、症状が無い時にPETがん検診を定期的に受けて頂き、早期発見早期治療に努めて頂ければと思います。
院長 下村 英雄









